本日2021年度のJB-POT(日本の経食道心エコーの認定試験)を受験したので、報告します。
私は東京会場での受験となりました。
なれない東京のため、万が一に備え、試験前日からホテルを予約し準備万端で臨みました。
受け付けは試験の約1時間半前から始まります。
遅れないように早めに試験会場につきましたが、すでにたくさんの受験者が集まっていました。
試験は13時15分から17時20分と長丁場です。
12時頃受付をすますと、クロークに荷物を預けます。
ここで、「荷物は試験終了まで取り出せませんがよろしいですか?」とゲームのセーブポイントかよと思うような質問が来ますが、「はい」と答えて中に進んでいきます。
中に持っていけるのは、貴重品(財布)、受験票、蓋つきの飲料のみで、携帯電話や時計、参考書、筆記用具などは持っていくことができません。
透明な貴重品袋を渡され、そこに財布と受験票をいれて会場に持ち込みました。
(机にはボールペンと電卓、計算用紙が一人に一つずつ置いてあり、それを使います。)
早く会場に入ってしまったことを少し後悔しつつ、試験に向けて覚えてきた事を思い出したり、ボーとしたりして1時間ほど過ごしました。
13時になると試験の説明が始まります。机にはパソコンが一人一台置いてあり、JB-POTビデオ問題とJB-POT文章問題、JB-POTビデオ練習問題の3つアプリが入っています。
はじめにビデオ練習問題の説明があり、そこでアプリを起動し練習した後、本番の試験が始まります。
すべてコンピューター上で解答する、CBT形式です。
JB-POTビデオ問題のアプリを起動するとIDをパスワードを入れる画面が出てきて、そこで本人確認を行います。
その後試験官の合図とともに解答開始ボタンを押すと試験がスタートします。
ビデオ問題は38問100分の試験でした。
一つの動画に対して設問が1つもしくは複数個ついています。
動画は何回でも見ることができますが、一度再生すると途中で止めたり、巻き戻しや一時停止はできません。
しっかりと問題文に目を通してから見ないと何回も見ることになってしまうのでまず問題を良く読むことをお勧めします(笑)。
試験終了10分前までは途中退室も可能ですがトイレ以外の途中退室は再入室できなくなります。
問題は解答をクリックして、次へ進むボタンを押すと次の問題に進みます。回答状況確認も画面を切り替えると行うことができ、任意の問題に飛ぶことも可能です。
また自信がない問題には「後で確認する」マークを付けることもでき、見返すときにとても便利なのでぜひ使うことをお勧めします。
そんなこんなで100分が経過し、試験終了となりました。
問題の最後の画面で、右下に試験を終了するボタンがついており、それを押すと試験終了となります。
もしくは100分時間が経過すると自動的に終了となるとのことでした。
20分の休憩をはさみ次は文章問題です。
5分間の試験説明の後、今度は文章問題のアプリを起動し解答を開始します。
問題は80問120分です。
今度は電卓と計算用紙も使う場面が出てきます。自分が出した答えが選択肢になかったりするともう焦ってしまいます(笑)。
すべて解答は一つ選べですが、選択肢の中にマルチプル回答「a.1),2),3) b.2),3),4) c.3),4),5)…のように」を含むものもありました。
正しいものを選べや誤っているものを選べなど設問によってありますが、CBTのため問題文に○×を書き込むことができず、計算用紙を使って○×を書き込んでから解答したほうが間違いが少ないのかなと思いました。
中にはとても迷う問題もありましたが、なんとか解答を終え試験終了となりました。
試験終了後は順番に案内され解散となります。試験に使用したボールペン、電卓、受験票は持ち帰りとなります。
以上が当日の流れです。
ここからは試験の感想を書いていこうと思います。
試験までの時間、待っている時間は非常に長いですが、有効な使い方があまりないなと思いました。
参考書はすべて回収されますし携帯電話も使用できなくなります。
リラックスするか、公式や弁膜症の重症度などを思い出す時間に当てるとよいでしょう。
これまで行ってきた勉強法について
以前もブログで記事を書いたため、そちらも参照していただけると嬉しいです。
やはりよく言われているように直前講習で演者が強調していた内容は本当に試験に出ているなと思いました。
私は直前講習を前日にすべて見直したため、とてもいい時間の使い方ができたなと思いました。
私が勉強した問題集を以下に記載します。
通称赤本「経食道心エコー図効率的に学ぶために」⇒少し内容は古くなりつつありますが最低でも一周はしておきたいと思える問題集。やっているうちに何となくつかめてくるものがあります。
通称青本「解きながらレベルアップ経食道心エコー問題集」⇒パート1~5まであり、それぞれのパートが独立して基礎から臨床までの幅広い分野を画像問題と文章問題で網羅しています。計5回分の試験を解いているような感覚になります。
今年新しく出た青い本「経食道心エコー連問式症例問題集」⇒標準問題と応用問題があり、標準問題までしか終わりませんでした。画像問題に特化していますが、解説もわかりやすくとても見やすいです。
通称紫本「周術期経食道心エコー実践法第2版」⇒JB-POT必読と言われています。私は時間があまりなく、各章の最後についている問題集のみを行いました。全部で200問以上ありますが、解答のみで解説はなく、本文から探したり、他の本で探したりが必要でした。
→新版(第4版)出ていますので確認をお願いします。
経食道心エコーハンドブック-2D TEE-⇒ちょこちょこ知識の確認に使いました。
Dr. SONOの公開講座⇒原理の動画です。最初は一生懸命やっていましたが、だんだん慣れてくると別の教科書で代用していました。
ピンク本「初心者から研修医のための経食道心エコー」⇒まずTEEに慣れるために通読した本です。
グリーン本「初心者から研修医のための経食道心エコーⅡ」⇒JB-POT対策がかなり載っているお勧めの本です。かなり踏み込んだところまで書いてあってとても参考になりました。
講習会動画春・夏⇒直前講習ほどではありませんが、最近のトレンドや試験で大切になるガイドラインなどを学ぶ上で重宝しました。
そして直前講習は本当に役に立つので是非とっておいたほうが良いです。
以上で私の2021年JB-POT体験記を終わります。
また来年受けなくていいことを願いながら、来年以降の皆さんのJB-POT対策のお役に立てれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
コメント